この前、Logic Pro付属「Compressor」の「DISTORTION」パラメータについての記事を書きました。
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で、その「DISTORTION」部分のみを使って音に倍音を加え、音を太くするエフェクターとして使ってみようと思いました。で、そのプリセットを作ったので紹介。
使い方は簡単で、チャンネルに挿せばいいだけのエフェクターです。コンプレッサーを挿してる場合は、コンプと一緒に「DISTORTION」を使えばいいので、これはコンプを使わないチャンネル用ですね。
なので、設定はコンプレッサー部分を通過させるというだけのものです。(^^;) こんな感じです。
サーキット回路のタイプは何でも構いません。おそらくLogicの「Compressor」は、コンプがかからなければ音は変わら仕様なのではないかと思います(たぶん)。
とりあえず「RATIO」を1.0 : 1にしておけばコンプがかかることはありません。あと「MAKE UP」は0dBに。念のため「THRESHOLD」も0dBに設定しておきましょう。
「AUTI GAIN」と「LIMITER」もオフに。これで音はコンプがかからずに通過します。
で、最後に「DISTORTION」をSoftかHardにすればOK。
では「Test Oscillator」を入力してテストしてみます。1kHzのサイン波を-2dBで入力。
「Compressor」をオフ、スペアナで見るとこんな感じ。
ではコンプをかけずに「DISTORTION」を「Soft」でオンにしてみると。
倍音が付きました!これはこの前の記事でも書きましたね。
最終的に、音量を揃えるために「OUTPUT GAIN」は-1.5dBにしました。
こうすると、数値上ではINPUTとOUTPUTが同じ音量になります。けど、これはサイン波の場合なので、複雑な音だと出力音量は若干違ってきます。
では、これを「DISTORTION Soft」と名付けてプリセットとして保存。
続いてHard用のプリセットです。
こちらは「DISTORTION」を「Hard」に設定して、「OUTPUT GAIN」を-1.0dBに。
スペアナで見てみます。
こんな倍音が付きます。「Soft」より高次の倍音が付加されます。けど音量感は「Hard」の方が若干小さいです。
これを「DISTORTION Hard」と名付けてプリセットとして保存。
Overdrive と DISTORTION Soft の比較
これとほぼ同じ使い方なのですが、今まで自分は音を太くするのに、Logic付属「Overdrive」を使ってました。
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設定はDriveを0dB、Toneを20kHzにして、チャンネルに挿すだけです。
で、これがコンプの「DISTORTION」とどう音が違うのか比較してみました。
この設定で、先ほどのサイン波を入力しスペアナで見たのがこちら。
「DISTORTION」の「Soft」とほとんど同じですね。(^^;) けど「Overdrive」は「Tone」がMaxでも、ハイエンドが若干削られます。なので、その音の違いはあるかと思います。
入力されるソースや音量によって倍音の付き方が変わってくるのかはわかりませんが、どちらの設定を使っても音はそれほど変わらないのではないかと思います。
なので、Overdriveとは違う感じの倍音を付けたい場合には、コンプの「DISTORTION」の「Hard」を挿してみる、という使い方が良いかもしれませんね。
▼ 他にもCompressorのこんな記事を書いてます。
【著者:Mitchie M @_MitchieM】
コメント
やっぱり倍音を付けると音に厚みが出ますよね。
音圧を高めるにもいいんでしょうか?
ところでディストーションってどういう意味ですか?
「ディストーション」とは「歪む」という意味ですね。そのままですが(汗)