2021年7月31日の今日、ニコニコ動画に投稿した『FREELY TOMORROW』が10周年を迎えました!
まずは、楽曲を聴いてくださった皆様にお礼申し上げます!
この楽曲を投稿した時の事については、語ると自慢話みたいになるので、インタビューで聞かれた時以外はあまり話してこなかったのですよね(汗)
けど、今回10周年ということもあるので、この場でそれについて少し語ってみようかと思います。自分の記憶も曖昧になりつつあるので、その記録も兼ねて (^^;)
『FREELY TOMORROW』について
さすがに10年前となると『FREELY TOMORROW』について知らない人もいると思うので、軽く説明を。
この楽曲は、私 Mitchie Mの2作目(作詞はяIREさんと共作)のボカロ曲で、2011年7月31日にニコニコ動画に投稿されました。
初音ミクが人間のように歌う調教が話題となり、ボカロ曲としては当時最速で10万再生 (10時間40分)、100万再生(20日6時間4分)を達成。
今でこそこの記録は破られてますが、元々人気のあるPさんの曲ならともかく、全く無名のPの曲がニコ動でここまで伸びた例は、現在でも他にないのではないでしょうか?Twitterのフォロワー数も当時2桁でしたね・・・。
『調教すげえ』で賛否両論
その伸びた要因はいくつかあって、その一つが【調教すげえ】と、タイトルに付けたことにあるかと。この自画自賛っぽいワードが多少炎上気味になって再生数につながってしまったという・・・。
なので当時はコメントやTwitterで叩かれたりもしたのですね(汗)。けど「看板に偽りなし」という意見も多かったので、このタイトルは変えず、程よいヒートアップ感で再生数が伸びることになりました。
実はこの4日くらい前に『FREELY TOMORROW』の予告編ともいえるショートバージョンを投稿しているのですね。
そこのコメントに「調教すげえ」というのがあって、それを引用したというのも視聴者の方々に分かってもらえて助かった感じです。
「まぁヒットしなきゃ問題にならないから大丈夫だよな」という気持ちでこのタイトルを付けて投稿したら、ヒットしてしまってこのワードが問題になったという(汗)
あと他に伸びた要因としては、投稿したタイミングがちょうど学生さんの夏休み中だったこともあるかと。
ちなみに、投稿時間は7月31日(日)の14時28分です。この時間は適当に選んだわけではないのです。実は「休日は日中から視聴者が増えて行く」というデータを目にしたので、それを参考にしました。
普通なら金曜日か土曜日の夜の方が視聴者は多いですが、そこで投稿すると埋もれてしまう心配があったので避けたのですね。
この動画投稿については今考えると、狙った部分もあれば、運良く上手く行ったという両方の要素がある感じです。
楽曲公開後に連絡が殺到
実は『FREELY TOMORROW』を投稿するまで、自分はニコニコ動画についてよく知らなかったのですね(汗)アカウントを作ったのもこの2週間前に1作目を投稿する時だったので。
なので、楽曲公開後に再生数はどんどん増えて行きますが、それがどれくらいすごい事なのかは正直理解してませんでした・・・。
けど当時、企業からもボカロの注目度はすごく高かったので、早速カラオケ配信やコンピアルバム収録の話をメールで頂いたり、その対応が大変になって事の重大さが分かったという・・・。もちろんドワンゴさんからもすぐ連絡が来ましたし、8月は怒涛の日々でしたね。
一番驚いたのは「1,000万円でアルバム作りませんか?」という某レーベルさんからのオファーです。いきなり新参のボカロPにこれだけ出すって今考えても信じられないですよね。
しかも2011年の日経平均は8,500円くらいの不景気な時期です。この頃は音楽業界も厳しい状況で、ライブビジネスに活路を見出す前だったかと。そんな中で活況なボカロシーンは業界からも注目されるという特殊な状況だったのだと思います。ボカロコンピ・アルバムがオリコン首位になる時代でしたからね。
ちなみに、このアルバムの話は1stアルバムの「グレイテスト・アイドル」の事ではないです。なので結果的にはいろいろ考えてお断りしました。けど、これほどまで評価してもらえた事は今でもすごくありがたく思ってますね。
そんな色々な話が次々に来る中、交渉や契約など個人では対応が難しくなったのですね。そこで知人に某メジャーレコード会社にいた、現在Netflixの岩永裕史氏を紹介してもらい、エージェント契約を結んで窓口になって頂きました。これで少し楽になって、ようやく音楽制作に手が付くようになりましたね・・・。
自分がボカロ曲の制作だけでここまで生活できたのも、岩永氏の優れたマネージメント手腕のお陰です。この場を借りてお礼申し上げます。
最後に
2011年は初音ミクの発売から4年も経過しているので、自分のボカロシーン参入は決して早くないです。けど、ギリギリでボカロブームの波には乗れた感じはしてます。そこはすごく運が良かったかなと。
『FREELY TOMORROW』のヒットしたことにより、ゲームに収録やライブなどいろいろな所で楽曲を使ってもらえました。そして視聴者の皆様が楽曲を聴き続けてくださってるお陰で、今も安心して楽曲制作が行えています。
この状況に感謝し、そしてミクさんには『FREELY TOMORROW』での成功の恩返しをできるよう、頑張りたいと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します。
【著者:Mitchie M @_MitchieM】
コメント
色々なところ(主にミクさん関係の書籍)でインタニュー記事は拝見していましたが、ブログで知ったこともあり裏話興味深く読ませていただきました!
調教すげえは実際ボクも「スゲエ自信じゃん!どれほどのものか聴かせてもらおうか!」って感じで拝見したのを覚えていますw
当時ラマーズP企画の自主制作アニメに参加してたのですが、打ち合わせの際の雑談で話題になり、やいのやいの言ってたのは懐かしい記憶です(^^;
(今思えば失礼なこともその会話で言ってましたごめんなさいw)
ボカロPのことについて談義したのは自分としては初めてだった気がします。そのせいか、今やMitchieさんには殊の外思入れというか愛着がありましてこれからも存分に応援させていただきます!
> 当時ラマーズP企画の自主制作アニメに参加してたのですが
おお!そうだったのですか!!
当時のボカロシーンは本当に熱く、今とは違う雰囲気がありましたよね!!
企画参加をきっかけに本格的にボカロにハマりだした時期でもあったので何もかもが新鮮でそして今思えば当時ならでは?のいい意味で自分勝手に盛り上がってる雰囲気や今ではあまり見ないカオスっぷりがすごく楽しかったですよね!w
色々なことが本当いい思い出です(*´ω`*)
あらためて10周年おめでとうございます。
FREELY TOMORROWは最近の曲だと言われてもおかしくないほど全く色あせてませんよね。しかし手が回わらなくなるほど連絡来るのはすごいですね。こうしていられない!今からもう一回聞いてきます(ノ゚Д゚)ノ
ありがとうございます!そう言ってもらえると嬉しいです!!
当時は”ボカロ・バブル”とも言える感じでしたからね (^^;)
10周年おめでとうございます!
その、Mitchieさん大好きです
サイン入りバーチャルポップスターが我が人生初の家宝になりました
少なくとも玄孫くらいまで引き継がせます
これからも応援しつつ、ご活躍を楽しみにしてます!
おお、どうもありがとうございます!サイン入りのアルバムを大切にしてもらえて嬉しいです!!
サインの価値が上がるように頑張ります!!(^^;)
はい!楽しみにしてます!
お身体には気をつけてください!
FREELY TOMORROWのプロダクションクオリティとスタイルに魅了されました! このクオリティは今でも保たれており、素晴らしいと思います。もしよろしければ、コーラスでのボーカルミックスとヴァースでのボーカルミックスとで、どのようなミキシングテクニックを使用されましたか?
ありがとうございます!そう言ってもらえると嬉しいです!^^
ボーカルミックスはコーラスではエフェクターでダブルにして、ヴァースではそのままシングルで使用しました。