自分は楽曲制作のとき、トラックメイキングとボーカルミックスのファイルは分けて作ってます。
ロックバンド形態のようなトラックが少ない場合は分けませんが、普段はほぼこのやり方です。
今回はそのファイルを分けることによるメリットを紹介したいと思います。
実際作ったファイルを見てみる
まずその例を示そうと思いますが、下の画像は「ぶれないアイで」のトラック制作のファイルを開いたものです。
画面に収まりきってませんが、Busとかも含めると110くらいのトラックがありました。(^^;) 自分が表現したいものを詰め込むとこれくらいのトラック数になります。
で、ここからさらにボーカルやコーラスなどのトラックも追加すると大変なことになります。なのでボーカルミックスはファイルを分けてるのですね。
で、下の画像がボーカルミックス用ファイルを開いたものです。
こちらもBusを含め100トラックくらいあります。(^^;)
一番上がオケ用のトラックで、トラック制作用のファイルをバウンスしたものをインポートしてます。
ここではボーカルをミックスするだけではなく、オケにもエフェクトをかけたりしてるのですね。
ファイルを分けるメリット
で、このファイルを分けるメリットですが、主に以下の3つが挙げられます。
- トラックを整理して考えることができる
- CPUパワーを分散できるので、プラグインを遠慮なく使える
- 2mixのオケに対してエフェクトが簡単にかけられる
“1”については前述した通りで、この楽曲の内容を一つのファイルで行おうとすると、膨大なトラック数になり、頭の中が混乱してしまいます。なので分けた方が個々のトラックを把握しやすいので作業が楽です。
“2”については、あまり速くないPCを使ってる人には大きなメリットを享受できると思います。重いリバーブのプラグインをたくさん挿せたり、CPUパワーをそれほど気にしないでいいので便利です。
“3”は特にクラブミュージックを作ってる人に有効かと。EDMで流行ってる2mixのオケにフィルターをかける技などが容易にできます。DJ的なエフェクトがかけやすいですね。アレンジ的なミュートもリージョンを切れば良いだけなので楽です。
ファイルを分けるデメリット
とはいえメリットだけでなく、デメリットもあります。挙げるとこんな感じです。
- オケのバランスを変えるには、ボーカルのみのファイルをバウンスして、トラック制作用ファイルにインポートしなければいけないので面倒。
- オケは一度バウンスするので、音質が少し変わる
“1”はバランスを変えようと思った場合、トラック制作用とボーカルミックスファイルを行き来しなければいけないので、その点が手間がかかり面倒です。さらにそのバランスを変えたオケを再び書き出して、ボーカルをミックスしなければいけないのですね・・・。
けどLogic Proの場合、音声ファイルを置き換えるだけでリージョンの内容も自動的に変更されます。なので毎回インポート作業をしなくても良いのは楽です。
“2”については、ボーカルミックスファイルにオケをインポートして聴いてみると、トラック制作ファイルで聴いた場合に比べ、ちょっと低音感が薄くなりますね。けど個人的には許容範囲なので良しとしてます。EQで補正も可能です。
まとめ
ファイルを分けるのは多少面倒なこともありますが、慣れてしまえば気にならないでしょう。
使用するトラックが少ない場合はファイルを分けなくても大丈夫ですが、もしトラック数が多くなり煩雑になったら、ぜひ一度試してみてください。
Mitchie M のコメント:
VOCALOIDだと言葉ごとにEQを変えたりするのでトラックをたくさん使います。なのでボーカルミックス用ファイルで作業すると楽です。
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【著者:Mitchie M @_MitchieM】
コメント
ボーカルファイルでも100トラック以上も使われているんですね〜。驚きでした!
自分はボーカルとオケ合わせても100以上いくことは滅多にないので今のところ分けてませんが、2mixオケに簡単にエフェクトがかけられるのは確かに便利ですね。参考にさせていただきます!
Busも含めなので、SENDでエフェクトもたくさん使ってます。(^^;)
うう~む、なにがたいへんでなにがたいへんじゃないのかわかりませんが、かなりPC容量が圧迫されるのでしょうね。
一曲作るたびに別のハードに落としたりしないと、たいへんなことになりそうですね(^_^;)
既にPCの容量がいっぱいです・・・。(>_<)
凄まじい数のトラック数ですね!合わせて200を超える数なんですね。神調教は細かい調整の積み重ねで作られているんですね~。
トラックを分けると細かい部分まで作り込めて良いですね。^^