現在、多くの楽曲配信サービスや動画投稿サイトでは、「ラウドネス・ノーマライゼーション」を採用し、個々の楽曲や動画の音量のバラつきを少なくしています。
自分も2ndアルバム「バーチャル・ポップスター」をマスタリングする際は、これに使われるラウドネス値で各楽曲の音量を揃えました。ラウドネスはRMSレベルメーターでは測れない楽曲全体の音量を計測するのに便利なのです。
そこで、Logic Pro内蔵の「Loudness Meter」による曲の音量の測定方法を紹介したいと思います。
Logic Pro Loudness Meterの見方
まずLogic Proに内蔵されている「Loudness Meter」はこちらです。
LUFSとかLU RangeとかIntegratedとか、わけの分からない文字が並んでますが、細かいことは気にする必要はありません。ラウドネス値の計測にはIntegratedの値だけ分かれば大丈夫です。
使い方は、まずLoudness Meterをマスターアウトの一番最後に挿入。メーターの「Start」を押して曲をプレイバックするだけです。すると下の画像のように音量が表示されます。
M、S、Iと3つのメーターがあります。Mは瞬間的な音量、Sは短期間での音量、Iが総合での音量になります。なので、楽曲全体のラウドネス値を測定したければ、プレイバックが終わった時の、Iの値を見れば良いわけです。
例えば、プレイバック終了後のIの値が下の画像のようになったとします。
Integratedの値-6.2 (LUFS)なので、これが曲全体のラウドネス値です。
ということは、YouTubeのように-14LUFSにラウドネス・ノーマライゼーションされる配信サービスでは、-7.8dBくらい下げられることになります (1LUFSは1dBに対応)。
まぁこんな計算をしなくても、下記サイトにオーディオファイルを放り込めば、どのサイトでどれだけ音量が下げられてしまうかが分かりますが・・・ (^^;)
どれくらいのラウドネス値が良いのか?
では、なぜラウドネス値を計測するかというと、冒頭で述べたように楽曲全体の音量感の基準が明確になり、把握しやすいからです。
ここで、音楽制作してる人は「どれくらいのラウドネス値が最適なの?」と思うかも知れません。正直、それは個人の好みや曲調やジャンルなどによって違います (^^;)
けど、自分がアルバム制作で設定した各曲のラウドネス値は-6.5~-5.7でした。なので、個人的にはこの範囲くらいに収まっていれば、マスタリング時の音量感はOKとしてます。
このようにラウドネスで計測すると、RMSのように一時的な音量ではなく、曲全体の音量感が明確になるので便利です。使用してない人はぜひ使ってみてください。
ちなみに以前、自分のアルバムのラウドネス値を計測した記事を書いているので、興味のある人はそちらを参考にしてもらえたらと思います。
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Mitchie M のコメント:
最近はニコ動もついにラウドネス・ノーマライゼーションを取り入れたよね
【著者:Mitchie M @_MitchieM】
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