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STUDIO PROJECTS VTB1の改造方法(真空管、オペアンプ、コンデンサ、ダイオード)

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今回、STUDIO PROJECTS(スタジオプロジェクト)の「VTB1」というプリアンプの改造方法を紹介したいと思います。

STUDIO PROJECTS VTB1について

STUDIO PROJECTS VTB1は、コンパクトで機能の充実した、真空管プリアンプです。 

▶︎ STUDIO PROJECTS ( スタジオプロジェクト ) / VTB1

音の特徴としては「Tube Blend」で、真空管サチュレーションを加えたファットな音を作ることができます。また「HPF(ハイパスフィルター)」を備えているので、宅録での不要な振動ノイズを抑えられて便利ですね。

プリアンプとして必要な機能は十二分に備わっているので、初めてプリアンプを買う人にはオススメしたい一台です。特に宅録で歌を録ってる皆さん、専用のマイクプリアンプを使えば音のクオリティーが上がります!

VTB1は価格帯としては入門者向けですが、音は優秀です、デフォルトでも十分な音質なのですが、改造すればワンランク上の音が手に入ります。

で、その改造方法を以下に書いて行きます。

本体の開け方

まず、改造するにはVTB1の本体を開けて、基盤にアクセスしなければなりません。

本体の外観はこんな感じ。

これを開けるには、フロントはツマミ3つと、Hi-Zの六角のジャックを外します。そして、両サイドにネジが合計4本あるので、それも外してください。

で、最後にリアのパネル。

こちらは、Line OutとInsertのプラグ、そしてMic InとBalance Outのネジ計4本を外します。

これで外側のケースが外れ、中の基盤にアクセスできます。

ちなみに、上の写真は既に改造済みのものを使ってます。

真空管の交換

で、次に改造方法ですが、一番メジャーなのは真空管の交換でしょう。これにより、自分の好みに合った真空管の音にカスタマイズできます。

真空管の外し方と、取り付け方は難しくありません。白い台座部分を抑えながら、本体を少し揺らしながら引き抜きます。

上の写真のような感じで抜けました。

で、交換したのは、比較的入手しやすくてお手頃なSOVTEK(ソブテック)の12AX7WA

▶︎ SOVTEK ( ソブテック ) / 12AX7WA

下の写真左はデフォルトのノーブランドの真空管、右がSOVTEKの12AX7WAです。

取り付け方は、外すのと逆のやり方です。台座を手で押さえて、真空管本体をゆらしながら差し込めばOK!

SOVTEKの12AX7WAに変えたら、以前に比べ音に勢いが出てきた印象ですね。

音の傾向は真空管によってそれぞれ違うので、興味があれば色々試して見ると良いかと思います。

オペアンプの交換

続いてオペアンプです。実は改造で一番効果があるのが、このオペアンプの交換です。

オペアンプとは、見た目で言うと「八本足のIC」の部品です。

VTB1には4つオペアンプを使ってます。できれば全部交換したいところですね。

で、交換の際にはデフォルトのオペアンプを外したら、まずICソケットを取り付けると良いでしょう。

これにより、次回以降ハンダを使う事なく、好きなオペアンプに交換できるようになります。

で、交換するオペアンプには、Texas InstrumentsのOPA 2604を使用しました。これはオーディオ用オペアンプの定番です!交換するとローノイズで太い音になります。

オペアンプも真空管と同じで、製品によってそれぞれ音の特徴が違います。なので部品を色々試してみると良いです。ちなみに値段もピンキリで、基本的には高いほど音は良いです。

電解コンデンサの交換

次は電解コンデンサですが、これをオーディオ用のものに交換すると、音の解像度が上がります。

VTB1にはたくさん電解コンデンサが付いてますが、全部替える必要はありません。見た目の大きいコンデンサを交換すれば良いでしょう。

特に電源付近の大きいコンデンサの交換は効果があります。

金色のが交換した音響用コンデンサで、ニチコンのMUSEシリーズです。

容量や耐圧は交換前のものと同じか、少し大きめの物でも大丈夫です。けどサイズには気をつけてください。無駄に大きいと場所の関係で、うまく取り付けられない場合があります。

ダイオードの交換

そして最後にダイオードの交換です。電源の付近に6つあります。

これを音響用のSBD(ショットキーバリアダイオード)に替えました。今は入手しづらくなってるのですが、A&R Labというメーカーが出していたSBDが良かったので、それを使ってます。

SBDに交換すると音のスピード感(立ち上がり)が違ってくる印象です。

効果としては、オペアンプやコンデンサほどではないので、もし可能であれば替えてみることをオススメします。

まとめ

プリアンプは比較的改造しやすい機材なので、初めての方はトライしてみる価値はあります。ただし失敗して壊してしまう可能性もあるので、そこは自己責任となります。

なので、もし改造してみるのであれば、新しい物に買い換える前とかがオススメです。うまく改造すれば、ワンランク上の機材と同等かそれ以上の音が出せるようになりますよ。

 

最近は秋葉原に行かなくても、通販で部品が買えるから便利だよね。

 

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【著者:Mitchie M @_MitchieM

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