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Logic Pro

Logic Pro内蔵Pedalboardのテープディレイ「TRU-TAPE」の音を検証

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Logic Proには、ギター/ベース用エフェクター「Pedalboard」に、ビンテージタイプのテープディレイ「TRU-TAPE」が内蔵されています。

Pedalboard テープディレイ

ですが、Logic Proのエフェクトには既に昔からテープディレイの「TAPE DELAY」が入っているのですね。

そこで、「TRU-TAPE」と「TAPE DELAY」の音の違いについて検証してみたいと思います。

「TRU-TAPE」の音を調べてみた

まずは、「TRU-TAPE」に「Test Oscillator」のホワイトノイズを入力。

test oscillator

このディレイ音がどのように変化するのかを見ていきます。

バイパスの状態では下の画像のようにフラットな状態です。

channel eq

で、「TRU-TAPE」のHI CUTを最大の3400Hz、LO CUTを最小の20Hzに設定。

pedal board tru tape

これでホワイトノイズを入力してみます。すると、下の画像のようになりました。

tru-delay pedal board

低域はそれほどカットされてませんが、ハイが900Hzあたりから落ち始めてますね。

これにより音がかなり丸くなります。ローファイなテープディレイの音を再現しているのでしょうか?

 
では、比較として「Tape Delay」で同じように見てみます。

High Cutを最大の20000Hz、Low Cutを最小の20Hzに設定。

スクリーンショット 2020 12 10 21 10 18

これで周波数分布を見てみるとこうなりました。

tape delay

こちらもローカットはそれほどでもないですが、ハイが7kHzあたりから落ち始めてます。ハイ落ちはしてるものの、比較的原音には近い感じです。

以上の事から「TRU-TAPE」のディレイ音は、かなりハイ落ちした丸い音がすると言えます。

ギター用にエフェクターなので、「影」のような目立ちすぎないディレイ音にしているのかと思いますが、「TRU-TAPE」はHI CUTが最大で3500Hz、「TAPE DELAY」は最大で20000Hzという違いははっきり音に現れていますね。

 
ちなみに、「TRU-TAPE」のLO CUTのかかり方も見てみました。

tru-tape pedalboard

LO CUTを300Hzに設定。

Pedalboard テープディレイ

スロープは-6dB/Octですかね。こちらは「TAPE DELAY」のローカットとそれほど変わらないと思います。けど「TRU-TAPE」最大で500Hzまでしかカットできないので注意してください。

サチュレーションを検証

次に、「TRU-TAPE」に1kHzのサイン波を入力して、どのような倍音変化があるのかを見てみます。結果は下の画像のようになりました。

Pedalboard テープディレイ

第2倍音と第3倍音が付加されました。けど入力レベルによってその度合いは変わってくるようです。

ちなみに、「TAPE DELAY」では下の画像のように第3倍音のみが付加される感じです。

tape delay

こうして見てみると、「TRU-TAPE」と「TAPE DELAY」では少しだけ倍音の付加が違う印象。聴いて違いが分かるかは微妙ですが・・・。

まとめ

結論としては「TRU-TAPE」は、ディレイ音に若干サチュレーションがかかり、ハイが大きくカットされたローファイな音がすると言えます。

とはいえ「TRU-TAPE」のパラメーターは「TAPE DELAY」にも備わっているので、「TAPE DELAY」で再現できない事もないかと思います。ただし、REVERSE音が出せるのは「TRU-TAPE」だけですね。

正直「TAPE DELAY」の方がパラメータが少し多いし、音作りの自由度も高いです。けどギターにかける目的だったり、ローファイな音がほしい場合には「TRU-TAPE」を試してみるのも良いかと思いました。

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Mitchie M のコメント:

 

実機のビンテージなテープディレイもこんな風にハイ落ちしたサウンドなんですかね?

 

【著者:Mitchie M @_MitchieM

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