今日は調声作業をしていたのですが、気になった事があったので検証。
例えば声が「お」から「ん」に変化する場合、「お」の音が長いのと短いのでは、後続の「ん」に繋がる連続音の感じが違うのですよね。
聴感上では連続音の長さがかなり違う印象なのですが、これは歌い方のニュアンスにも関わってきます。
なので、それが波形で見るとどう違うのか見てみました。
まずサンプルのVSQデータ。使用したVOCALOIDは「初音ミク V4X beta」です。
前のシーケンスは「お」を4分音符伸ばしてから「ん」へ。
後ろのシーケンスは「お」を8分音符の長さで「ん」へ。
聴いた感じでは前者は、完全な「ん」が鳴る前に、少し口を開いた感じの「お」が一瞬鳴り、ゆっくり移行します。後者は「お」から「ん」にすぐ移行する感じですね。
ではその波形を見てみます。わかりやすいように2つを縦に並べてみました。
2拍目から完全な「ん」になります。波形で見るとこんなに違うのですね。
音が短いと、つなぎ部分と「ん」の頭が縮まってる感じです。
上の波形は「ん」に移行するのに32分音符3つ分くらい(120BPM)の長さを使ってます。
実は今回、この連続音の長さが歌い方の面で気になってたのです。もう少し早く「ん」に移行できないかな?と。
なので、長い音符の「お」から短い時間で「ん」に移行したい場合、「ん」の直前に短く母音分割を入れれば、連続音は短くなります。例えばこんな感じ。
波形で見るとこうなります。
下の波形が母音分割後です。
連続音の時間が短くなり、「ん」の立ち上がりも早くなりました。この声が欲しかったのです!
逆に、上の波形のようなゆっくり移行する音が欲しい場合、母音分割してない十分な音符の長さが必要ということですね。
今回の「お」から「ん」に限らず、音の長さで、後続の音の繋がりが多少変わってくると思うので、気になる人は色々と試して見ると良いかと思います。
【著者:Mitchie M @_MitchieM】
コメント
>前のシーケンスは「お」を1小節伸ばしてから「ん」へ。
>
>後ろのシーケンスは「お」を8小節の長さで「ん」へ。
>
Mitchie Mさぁ~ん、「お」の長さが面白いことになってますよ~っwww
4拍子で8″小節”伸ばすのは相当早いBPMでないと大変です。VOCALOIDなら関係ないかもですが(笑)
ご指摘ありがとうございます。修正致しました。m(_ _)m