前回はデール・カーネギー著『道は開ける』に載っていた、職業を選択する際に、その職業の人に聞いた方が良い質問例を紹介しました。
▶︎ 前回:ボカロPという職業はありません。その1
で、その質問事項に自分の立場(音楽制作者)を当てはめて、それに答えてみようという企画です。
それでは回答を公開。
質問a. あなたはもう一度人生の繰り返しがきくとしたら、音楽制作者になられますか?
回答a:
なりたい気持ちはあります。が、世の中には面白そうな仕事がたくさんあるので、人生が全てリセットでまた一からはじまるなら、別の事にチャレンジしてみたいです。「音楽制作については今世でやり尽くす」という気持ちです(笑)
質問b. 私にお会い頂いた上で、私が音楽制作者として成功する見込みがあるかどうかお聞かせください。
回答b:
まず自分が成功してると言えませんが(汗)、その人の成功の定義にもよりますよね・・・。
ボカロの分野について述べると、うまくやればボカロ曲制作を仕事にできる可能性は誰にでもあると思います。ただ、それだけでやっていける人はほんの一部です。
もしやるのであれば明確なプランがあることが大事だと思います。
あと、そのジャンル(あるいは業界)がピークだったときの状況に憧れて、そこを目指しているのだったら将来性をきちんと考えた方が良いです。
質問c. 音楽制作という職業は、すでに人員過剰でしょうか?
回答c:
超過剰です。
質問d. 四年間音楽制作を勉強した程度では就職する仕事を得るのは困難でしょうか? 最初はどんな仕事をさせられるのでしょうか?
回答d:
色々なパターンがあるので何とも言えないですが、自分はフリーランスで裏方仕事をしてコツコツやって行きました。けどこれは、たまたま自分の周りに音楽関係の仕事をしている人がいたから出来たことなので、参考にしない方が良いです。
あと、意外とこの時期にやっていた事が後になってとても役に立っています。要するに、自分の好きな物だけ作っていてはいけないという事です。そういう意味で最初は好き嫌いは関係なく修行と思って何でもやるのが良いかと思います。
ちなみに、いきなりうまく事が運ぶ人もいますが、そういうのはごく一部です。
質問e. もし私に普通の才能があるとしたら、最初の五年間にどれくらいの収入があるでしょうか?
回答e:
先にも述べましたが音楽制作は人員過剰です。なので普通の才能では仕事になりません。普通以上で初めて必要とされるものです。
収入は人それぞれだと思うので何とも言えないですが、期待するべきではありません。最初5年の収入を重視するなら他の仕事をした方が絶対良いです。
質問f. 音楽制作者にはどんな利益と不利益があるでしょうか?
回答f:
利益としては、趣味がそのまま仕事になるし学ぶべき事はたくさんあるので、この仕事を続けられたら一生退屈することなく楽しく過ごせるのではないかと思います。
あと自分の場合、通勤することはないので自己管理がきちんとできる人なら自由な生活ができます。平日を休みにして輪行で遠方に出かけられるのが至福のときです(笑)
不利益としては、音楽シーンは変化が激しいので、常にその変化に対応していかないと生き残るのが難しい事ですね。
質問g. 仮に私があなたの息子さんだとしたら、あなたは私に音楽制作者になるようにお勧めになりますか?
回答g:
なれなかった場合リスクを伴うので勧めません。ただし遊ぶ時間も惜しんで努力しているのだったら応援はしたいかも知れないです。
まとめ
と、ここまで色々と書きましたが、もちろん自分は今まで一人の力でやってきたわけではりません。多くの方々の助けによってこの仕事を続けられていることを付け加えさせて頂くと同時に、お世話になった方々に心から感謝申し上げます。m(_ _)m
最後にカーネギーの同書からの言葉を引用したいと思います。
最終的に決断を下さなければいけないのは、あなた自身である。仕事で幸福になるのも不幸になるのも、それはあなた自身だからだ。
意見には傾聴するべきだけど、それが正しいという訳でもないので、自分で決めましょうということだと思います。掲載した回答も参考程度で。(^^;)
コメント
もっともなご意見ですね。
全面的に同意です。
仕事は仕事としてがんばり、趣味でやるくらいの方が一番楽しいような気がします。
音楽も小説も。
うまく行っている時はいいですけど、そうでない時は楽しむどころではないですからね。(^^;)
面白いですね。もし出来るならほかの職業の方の答えも見てみたいです。
僕はまだ新参者ですので今は答えられないですが、10年後20年後はどんな「答え」を出しているんでしょうかね?
色々な職業の人に答えてもらうと興味深い意見が見れそうですね!
自分は学生時代の趣味が、そのまま仕事になってしまった感じなのですが、同じ事をするのでも趣味でやるのと仕事でやるのは、やはり、全然、モチベーションが違ってきますね。もし、人生リセットボタンがあるなら、次の人生では、趣味と仕事は切り分けたいと思っています。
今は本業とは、全然、別の世界の音楽を楽しむ事が出来ているので、結果オーライ的な感じですが^^;
学生時代、吹奏楽部にいて、社会人になってからは、めっきり遠ざかっていたのですが、最近、何か楽器を始めたい欲が出てきています(笑)
正直、今になってピアノとか習っていれば良かったかな?とか思ってます。習字・珠算・剣道等はやっていたのですが・・・(一応、習字と剣道は段持ちです)。
趣味と仕事の分け方は難しいですよね・・・。人によってそれが合うかはそれぞれなので。(^^;)
Mitchieさんこんにちは(*^▽^*)
今回の記事でMitchieさんの人となりが解ったような気がします。
数年前、あるアーティストさんとお話しする機会があり
『好きな音楽の仕事なのに辛いことばかりでいつ解散してもおかしくなかったよ。
それでも人生の半分を費やしてようやく最近楽しめるようになったかな(笑)』
と話されたことを思い出しました。
『今世でやり尽くす覚悟』良いですね(*´ω`*)
これからもMitchieさんのこと応援しています!
サービス業まみりんはお客様の喜ぶ顔を糧に今日もお仕事頑張って来ます(*^▽^)/★*☆サービス サービスゥ♪
お互いお仕事頑張りましょう。何事も楽しめれば充実した生活が送れると思います。^^
こんにちは!Mitchie Mさんのいろんな記事を読んでここにたどり着きました。
僕は音楽家になりたいと思っています。
しかし、音楽家である父にはMitchie Mさんと同じように「リスクが伴うのでオススメはしないと」言われております。自分もその通りだと思い、日々そのことを意識して音楽に取り組んでいます。けれど、どんなリスクを伴っても、たとえ一生を捧げたとしても音楽の仕事をしたいという思いがあります。口で言えるだけかもしれませんが、僕は本気です(笑)
いきなりなのですが、そんな僕にお力添えいただけないでしょうか?子供の戯言かもしれませんが、どのような形でもいいので、少しお力になっていただきたいのです。
急にブログにてこのようなことを申し上げてしまい、本当に申し訳ありません。
もしよろしければ、ご返信いただけると幸いです。よろしくお願いします。
身内に音楽家がいるなら、その人から意見や情報をもらうのが一番役に立つのではないかと思います。
僕は少々コメントすることくらいしかできませんが。(^^;)
返信ありがとうございます!
わかりました。僕はもう少ししたらボカロPにも挑戦しようかと考えています。曲ができた時は是非聞いていただきたいです!
音楽製作の職場は人員過剰ですね。
それは恐らくボカロシーンだけではなく、特に“ボカロP”という仕事だけではなく、多分音楽製作に関するすべての仕事かもしれませんよね...
自分の場合ではあと2年は音楽製作の専門から卒業するし、音楽以外の仕事は全くやりたくないし、おまけに嫌なことは絶対しない主義ですし。まとめて考えるとやはり焦っちゃうんですね。(;・∀・)
なんとかなるといいですけど..
音楽だけでなく、イラストレーターの世界も人員過剰だそうです。(^^;)
とにかく、他と差別化するために個性を大事にすることをオススメしたいです。