定番のフリーウェア・コンプレッサーに、Audio Damageの「Rough Rider」というプラグインがあります。
これがフリーウェアとしては優秀でして、コンプすると結構音が太くなります。Logic Pro純正コンプではここまで音は変化しません。(^^;)
今月のサンレコでもどなたかが「キックとスネアにはいつもRough Riderをかけてる」というような事を言っていたような気が・・・。
そんな人気のコンプなのですが、前回 Logicのコンプの音の傾向を紹介したついでに、今回は「Rough Rider」の音の傾向を紹介したいと思います。
「Rough Rider」の音の傾向
まずは1kHzのテストトーンを-2dBで入力。
バイパス状態では、スペアナはこんな感じです。
当然1kH以外何もありません。
次に、「Rough Rider」を通してコンプしてみます。設定は以下の画像のような感じ。
倍音がわかりやすいように、アタックとリリースは最速にしてます。
では、テストトーンを入力して見てみましょう。
結構倍音が付いているのがわかります。
音量の小さい方も見てみましょう。
こうしてみると、Logic純正の「Vintage」系と「Studio」系の中間的な感じですかね。
でも、これでどうして音が太く感じるのか?というと、実はオシレータの周波数を変えてみるとわかるかも。
940Hzでテストすると・・・
78Hzあたりの音が加わってますね。
中低域の音に関しては、低い方の倍音が付くようなので、これがコンプの音を太くしているのだと予想してます。
あと、このコンプを使う上での注意点ですが、「Rough Rider」は音を通すとハイが落ちます。
これは、たぶんビンテージコンプをシミュレートしたからだと思いますが、ホワイトノイズを入力して、スペアナを見てみましょう。
まずはバイパス時。
続いて「Rough Rider」をオンにします。レシオは1:1にして、コンプはかけません。こんな感じです。
5kHzあたりからハイ落ちしてるのがわかります。
たぶんこのハイ落ちによって音の中域が目立つようになることが、音が太く感じる要因の一つなのかも知れませんね。ちなみにLogic Proの純正コンプはハイ落ちすることはありません。
「Rough Rider」はこのような音の傾向なので、ハイエンドの出る楽器や、ドラムの金物についてはあまり合わない可能性もあります。
あとは時間軸上のコンプのかかり方についての話になりますが、そこは検証が面倒なので、ここでは触れません(汗)
とにかく、この音の傾向を押さえて「Rough Rider」うまく使えば、良いサウンドが得られるのではないかと思います。
Mitchie M の最後に一言:
「Rough Rider」はコンプのかかりが良いので、かけすぎに注意。
【著者:Mitchie M @_MitchieM】
コメント
これは音を厚くするソフトなのでしょうか?
無知ですみません(^_^;)
だいたい合ってます(笑)