今回はLogic Pro付属のドラムシンセ「Ultrabeat」を使っての、80年代風のシンセタムの音の作り方について、書きたいと思います。
80年代を代表するシンセドラムの音といえば「シモンズ」です。しかし今回作る音は、もう少し古い感じの物です。
例えば、よくある70年代後半から80年代初期にかけてのディスコ曲のフィルインで鳴るような、ちょっとチープな感じのするシンセタムの音です。音はこんな感じ。
チープとはいえ、この音は個人的によく使います。「愛Dee」のサビでもそれっぽいの鳴ってるし・・・(^^;)
少しコミカルな感じのする音なので、昔のアニソンなどでもよく聴かれますね。
この音はサンプリング音源を使っても良いですが、Ultrabeatで作ればリリースの長さピッチの変化量を自由に変えられるので便利です。
Ultrabeatを使って80年代風シンセタムを作る
ではその作り方を解説しますが、全然難しくありません。(^^;)
まずはその音のUltrabeatの全体像を。
下から3つの鍵盤にシンセタムの音をアサインしてます。Dがハイの音、C#がミッド、Cがローです。
オシレータの設定
オシレータは1番のみ使用します。設定はこんな感じ。
「saturation」と「asym」の値は共に0ですが、「saturation」の値を0.02にしても面白いかも知れません。
あと今回はやってませんが、オシレータ2を使って違う音程(例えば5度上とか)を重ねて、音に厚みを付けるのも良いです。
ピッチとボリュームの設定
そして、ピッチとボリュームはこうなってます。
この例ではハイのシンセタムの音ですが、ピッチはG#4からG#2へと、2オクターブ変化する設定にしてます。全体のピッチは曲調によって変えた方が良いと思います。
ボリュームに関しては、最終的に音量が0に変化するようになっていればOKです。
エンベロープの設定
で、このピッチとボリュームをエンベロープに割り当てます。今回は「envelope2」にアサインしましたが、そのカーブはこんな感じ。
ポイントはアタックが急激に下げるように設定する事。これにより、音量変化とピッチ変化の両方でアタックを付けることが出来ます。
アタックというと音量でコントロールするイメージが強いです。しかしピッチを急激に変化させることでも、アタックを付けられます。
あと、今回の音ではアタックは0msですが、4.000msくらいまで下げても頭の音が面白いかも知れません。
その他の設定
で、この設定をコピーして他の鍵盤にペースト。それぞれの全体のピッチを下げれば、ミッドとローのシンセタムの音が作れます(今回はミッドをD2、ローをF#1に設定しました)。
最後にパンを設定して完成!
あと、ノイズジェネレータを使ってアタックを補強する方法もありますが、その方法以前に記事を書いたので、そちらを参考にしてもらえればと思います。
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Mitchie M のコメント:
「愛Dee」以外の曲でも結構使ってます。(^^;)
【著者:Mitchie M @_MitchieM】
コメント
打楽器系の音ってほんと奥深いですよねぇ。
好みや個性も出るし。
個人的には電子系よりも本物の音の方が好きです(^_^;)
重厚な感じのヤツ。
その通り!打楽器は単純かと思いきや奥が深いのです。^^