DAWソフト Apple「Logic Pro」には、低分解能デジタル・ディストーション・エフェクトの「Bitcrusher」(ビットクラッシャー)が付属してます。
これは初期のデジタルオーディオサウンドをエミュレートしたり、エレクトロ風のディストーションを得るために使うのが一般的です。
そこで、このエフェクトを自分がどんな感じで使ってるのか、紹介したいと思います。
自分的 『Bitcrusher』の活用法
自分が曲作りで『Bitcrusher』を使うのは、主に楽器の音が普通すぎてつまらない時ですね。そういう場合に『Bitcrusher』を挿して、音を汚したりします。こうすることによって、ロービットのモダンなサウンドになるのですね。
で、エフェクトの設定に関しては場合によりけりなのですが、デフォルトとして次の設定を登録してます。
- Drive : 3.0dB
- Clip Level : 0.0dB
- Clip Mode : 1
- Resolution : 11bit
- Downsampling : 5x
- Mix : 100%
とりあえずこの設定でエフェクトを挿して音を聴いてみます。
ポイントとしては、Downsampling : 5x と Resolution : 11bit でしょうか。
Downsamplingは値が小さいと音の変化が少ないし、大きすぎるとローファイすぎて使えないのですよね。そんな中、「5x」に設定した時の音は、比較的扱いやすい音なので、この値をデフォルトにしてます。
Resolutionについては好みの問題ですが、SP-1200みたいな12bit感を出そうと思ったら「11bit」が少しノイジーな感じで良かったので、この値にしてます。
ただ、この設定でエフェクトをかけると、高域の音がものすごく出てしまうのですね。
例えば、普通にピアノをコードで鳴らしてスペアナで見るとこんな感じです。
で、これにBitcrusherをかけると・・・
ギャー!10kHz以上に耳障りな高域が・・・(>_<)
なのでBitcrusherを挿す時は、必ずハイカットして使いますね。
48dB/Octにして、10kHz前後からカットすれば良い感じになります。
ただし、カットしすぎるとザラザラしたロービット感がなくなるの、抑える加減が難しいのです。
『Bitcrusher』の使用例
自分の曲で『Bitcrusher』を使った曲を挙げるとすると、『ニュース39』のリードギターですかね。
この曲ではフュージョンっぽいギターサウンドが欲しかったので、セミアコでリードギターを録音しました。けど、音が普通すぎてつまらなかったのと、トラックのエレクト感に合わせるためにBitcrusherをかけました。サビやラップ前の間奏に入ってるのがそれです。
デジタルディストーションをかけることで、サウンドに勢いも出ましたね。
あと『Believe(ver.HD)』では、3分46秒くらいのところで、オケ全体にBitcrusherをかけてますね。
ブレイク的な感じで、Bitcrusherをかけオケをロービットにしてるのですが、工夫次第で色々な使い方があります。オートメーションで「Downsampling」の値を動かすのも面白いかも。
他にもBitcrusherを使った曲があるのですが、とりあえず思いついたのがこの2曲でした。
まとめ
Bitcrusherは、エフェクトをかけるとローファイでモダンなサウンドになるのですが、扱いが少々難しいです。なので、EQも併用してうまく音作りすれば、目的のサウンドを得られるでしょう。
あと、Bitcrusherをかけると当然音がローファイになるので、音の綺麗さは失われます。なので、ロービットサウンドがオケに合うかは、実際エフェクトをかけてみて判断するしかないですね。個人的には合う場合より合わない場合の方が多いです。(^^;)
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Mitchie M のコメント:
そういえば、一時期ロービット機材がすごくもてはやされてたよね
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【著者:Mitchie M @_MitchieM】
コメント
おおっ!
いつもわけがわからないのですが、Mさんの曲を例に出して説明されれば少しわかった気がします!
「ニュース39」のリードギター。
なるほどです!
ほんと、音作りって奥が深いですよねぇ!
おお、ありがとうございます!
今度からできるだけ例を出します。(^^;)