FLUXというメーカーから出ているエフェクト・プラグインで、リミッター/マキシマイザーの『Elixir』(エリクサー)というのが「音が良い」と評判だったので、トライアルで使ってみました。その感想を書いてみたいと思います。
まず従来のリミッター/マキシマイザーなのですが、音圧を上げれば当然音が潰れます。それが『Elixir』を使えば音が潰れないとのこと。
個人的には「潰れたカッコ良さってのもあるよね」とは思いつつ、テクノロジーの進化も無視できないので、試しで使ってみました。
『Elixir』のGUIの画面はとてもシンプルです。まぁリミッターって大体そんなものですが。
使い方は簡単で、主にいじるのは「Threshold」と「Stages」でしょうか。
Stagesというのは『Elixir』特有のパラメーターで、これが潰れない音を実現しているそうです。公式サイトの説明によると、
Stagesは、リミッティングのプロセスを複数の段階で行うように設定するオプションで、繊細で自然な結果を得たい場合に最適です。例えば、スレッショルドが-3dBにセットされ、Stagesのパラメーターが3のとき、一つ目のステージは-1dBでリミットし、次は-2dB、3番目は-3dBと、3つの段階で解析を行いながら、担当するStageがリミッティングを行います。
Flux:: – Elixir | Media Integration, Inc.
要するに、音量によってスレッショルドが変化するので、素材の音量が変わっても、比較的均等に音がリミッティングできるということだと思います(たぶん)。
『Elixir』を使ってみた感想
仕組みの話はいいとして、大事なのは音です!早速これを現在制作中の曲に使ってみました。
で、『Elixir』と、Logic Pro付属のリミッター『Adaptive Limiter』で聴き比べてみます。『Adaptive Limiter』は自分の作る曲は、全てこれでマスタリングしているほど愛用のプラグインです。
『Elixir』の設定はStages=3で、7dB音圧を上げます。
『Adaptive Limiter』も同じく7dB上げ。
これは自分がよく使う設定なので、この音圧で比較してみます。結構音割れが目立つ寸前です。
で、『Elixir』を使った感想は次のようなものでした。
「おお!音が潰れないで音圧が上がってる!!・・・でも勢いがなくなった。(^^;)」
です。特にキックの「ドン ドン」とした感じが弱くなったというか・・・。
自分の『Elixir』の設定の仕方に間違いがなければ、使った曲に合わなかったかなと(汗)
たとえばクラブミュージックのような、打ち込みの音が中心で、潰れた方がカッコイイ場合もあります。ヒップホップなんかは特にそうですよね。
今回『Elixir』を使ってみた曲も、クラブミュージック系の曲調だったので・・・。
なので逆に、生楽器のダイナミクスを保ったまま音圧を上げたい場合、例えばロックやジャズには『Elixir』が合うと思います。実際、「よく潰れないでこの音圧まで上げられるな!」というのは今回使ってみて思いましたね。
こんな感想ではありますが、同時に、『Adaptive Limiter』の優秀さも実感できました。(^^;) 引き続きこちらを使用します。
個人の音の好みもあると思うので、興味のある人はトライアルで一度『Elixir』を使ってみることをオススメします。
【著者:Mitchie M @_MitchieM】
コメント
お疲れ様です
音圧は上がったのに勢いがなくなる
ん~どんな感じでしょうかw
…楽曲を選ぶのは間違いなさそうですね
低域に特に特徴がありそうですね
低域の質には私は聴く楽曲により
ケーブルを変えるぐらいこだわるので
一度変化を聴いてみたいですね
違うプラグインと比較すると勢いがなくなったということですね。説明不足でした。(>_<) ケーブルで変化がわかるとは良い耳をしてますね!!^^