音の音程を変えずに、長さを自由に伸縮させるタイムストレッチ機能。
原始的な機能ではあるのですが、最近では技術の発展により、音を綺麗なまま伸縮させることができるようになりました。
けど、あまり音を伸ばしすぎると音質が劣化するので、自分は基本的には最大でも20%の伸縮の範囲内でこの機能を使うことにしてます。
で、DAWにもよりますが自分が使ってるLogic Proでは、タイムストレッチのアルゴリズムに、標準搭載のもの以外に、Seratoの「Pitch’n Time LE」が使用可能!
これを使用することにより、高品質なタイムストレッチができます。
ちなみにLogic Proには「Flex Time」という、タイムストレッチ機能が標準搭載されてます。
これと「Pitch’n Time LE」で音質を聴き比べたら、個人的には「Pitch’n Time LE」の方が音が自然でした。
まぁ「Flex Time」は細かい部分の音の伸縮が柔軟にできて便利なので、うまく使い分けると良いかと思います。
ここでちょっとしたコツを紹介。
特にパーカッシブな音に関してなのですが、音を伸縮する場合、アタック部分に関してはタイムストレッチをかけない方が良いです。
例えばこんな波形のスネアのサンプルがあったとします。
音を伸ばしたいとき、音の全部にタイムストレッチをかけてしまう人もいます。が、このようなアタックの強い音には、アタック部分にはかけないで自然なアタック感を残しておいた方が良いのです。
タイムストレッチをかける部分の範囲選択で、アタック以降を選択(明るくなっている部分)。
で、20%伸ばしてみます。アルゴリズムはSerato Pitch’n Time LE。
「処理をしてペースト」ボタンを押すと・・・
伸びたー!こんな感じです。
これとは逆に、ストリングスや吹奏楽器などでアタックが遅い場合は、アタックのみにタイムストレッチをかけて、音の立ち上がりを早くするのも手です。
オーケストラ音源の「VIENNA INSTRUMENTS PRO」は、音源自体にタイムストレッチ機能を搭載してるので、アタックのみ短くすることを自分はよくやります。
もちろん音のリリースを伸ばすのにも、タイムストレッチは使えます。
が、音質の劣化が気になる場合は、ReCycleを使うのも手です。
この方法は以前に記事に書いたので、ここでは詳しく述べませんが、音の最後の部分をフォワード/リバースさせることによって、リリースを付け加えることができるのです。
▶︎ 参考記事:Propellerhead『ReCycle』の便利さを語る
これは厳密にはタイムストレッチではないのですが結構便利です。自分はシングルショットのサンプルを伸ばすのに多用してます。
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【著者:Mitchie M @_MitchieM】
コメント
音の伸縮にもそんな技術があったなんて…
DTMってほんと奥が深いんですねぇ。
いつも勉強になります!
色々いじれる部分が増えると作業が大変になるのです。(^^;)