打ち込みでキック(バスドラ)のサンプルを鳴らした場合に、重低音を加える方法を紹介します。
まず、キックに重低音を加える必要があるのは以下のような場合です。
- 重低音感が足りない
- 重低音はあるけどピッチが違う
- 重低音の余韻の長さが足りない
これらについては、サンプルに元々ある重低音を削って、新たに加えることで解決できるので、その方法を紹介します。
サンプルに元々ある重低音を削る
まず最初に波形編集でサンプルの重低音を削ります。これは後ほどサンプラーのエンベロープで切っても良いのですが、わかりやすく波形エディットします。
例としてエディットするサンプルの波形はこんな感じです。
長さは320msecです。もう少し長い余韻が欲しいので、新たに重低音を付け加えましょう。
ではサンプルの重低音部分をカットして、アタックの部分のみにします。
重低音はだいたいサイン波に近い形になっているので、見ればすぐわかります。
で、カットするとアタックだけになりこうなりました。
Ultrabeatで重低音を付け加える
次に、先ほどのアタックだけを残したサンプルに新たに重低音を加えます。
ここで使うのがLogic Pro付属のUltrabeat。
まずキックをアサインするノートを選びます。で、そのOSC2をサンプルモードにして、先ほどエディットしたサンプルをロード。
そしてボリューム・エンベロープを、envelope3にアサインします。
これはサンプルをそのまま鳴らせばいいだけなので、sustinモードにしておきます。
次に、重低音のサイン波の設定をします。まずOSC1をオンに。
必要であればsaturationパラメータをほんの少し上げてもいいかも知れません。「ブーン」という音になります。
次にピッチとボリュームのエンベロープを設定。両方ともenvelope2にアサインし、だいたい下の画像のような感じにします。
ピッチに関しては曲に合った重低音が鳴るように設定してください。音程が付いて良いならピッチ・エンベロープはアサインしなくても大丈夫です。
このサイン波の重低音と、先程のサンプルが混ざって一つの音になるので、音量バランスについては両者のvolの値で調節します。
で、envelope2についてはこんな感じのカーブにしました。
アタック部分でサンプルと重ならないよう、少し遅れて鳴るようにすると良いです(30~40msec前後くらい?)。
これで音は完成!
出来上がった音を聴いてみる
では、重低音を新たに付け加えた音を聴いてみます。こうなりました(重低音がしっかり鳴る機器で聴くことをオススメします)。
余韻で長く「ウーン」と鳴ってるのがわかるかと思います。スペアナで見ても重低音が出てるのがわかります。
そして波形はこんな感じ。
長さは550msecとなり、重低音の余韻を長くする事ができました。
音作りの参考になれば幸いです。
Mitchie M のコメント:
重低音が鳴ってると気持ち良いです!
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【著者:Mitchie M @_MitchieM】
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