『初音ミク「マジカルミライ 2018」OFFICIAL ALBUM』への収録が決まり、マジカルミライ2018での演奏が期待される、初音ミク『ビバハピ』。
で、 訳あって久々に『ビバハピ』のデータを開いてみたので、そのついでにこの曲の制作で使用した機材を紹介してみたいと思います。
ソフトウェア
まずソフトウェア関係から。『ビバハピ』はほとんどLogic Pro(バージョン9)付属音源で作られてます。
外部のソフト音源で使用したのは、ベース音源のSpectrasonics「Trillian」。
▶︎ SOUNDHOUSE:SPECTRASONICS ( スペクトラソニックス ) / Trilian
それとTB-303のクローン音源のD16 Group Audio Software「Phoscyon」の2つだけです。
「Trillian」はプレシジョンベースのピック弾きプリセットを使いました。
「Phoscyon」は最初のラップ部分、Aメロ、サビの最後で使用。
ラップ部分では、ループでシーケンスを鳴らしてますが、オートメーションでDistortion、Cutoff、Envelope Modulationのパラメータを動かして変化を付けてます。
その音のmp3も貼っておきますね。「Phoscyon」はかなりTB-303に近い音が出ます。
次にBメロとサビで鳴ってる、昔のゲームの効果音のような音。これはES2で作ってます。
音の作り方は、まず1番以外のオシレータで矩形波を選び、1番オシレータのピッチを-24s下げます(この際1番の音は出さない)。
で、フィルターのFMパラメータの周波数変調は、1番オシレータのサイン波が使用されるので、FMの数値を上げると矩形波にモジュレーションがかかりこのような音になります。
あとラップ後の間奏でギターと一緒になってる、ちょっとファンク風のシンセリードはES1。
サビのコードシンセは、デチューンした分厚いノコギリ波のシンセを、サイドチェインコンプで裏拍を強調し「ンワンワ」させてます。
サイドチェインコンプは今だったら「Nicky Romero Kickstart」を使った方が楽ですね。
Nicky Romero Kickstart – Instant Sidechain Compression
あとはLogic Pro付属サンプラーの「EXS24」で外部のライブラリは使っているものの、音源については大部分がLogic標準装備のもので作りました。
ハードウェア
生楽器についてはエレキギターだけです。特別な使い方をしてるのはBメロ部分で合いの手のように鳴ってるボコーダーっぽい音。これはDigiTech「Talker」です。
ギターの音を「Talker」に入力し、弾くのと同時にマイクで喋って音を録音しました。
Daft Punkの例のあの声もTalkerを使ってるという噂もありますね。ボコーダーでは出せない独特の声質になります。
最後に
さすがに全ての音は紹介しきれないのですが、記事のネタになりそうなのはこれくらいかなと。
5年前に作ったデータを久しぶりに開きましたが、意外とLogic Pro付属音源が使えることを改めて認識しました。(^^;)
Mitchie M のコメント:
『ビバハピ』の頃から使用するトラック数が多くなってきたな・・・(汗)
【著者:Mitchie M @_MitchieM】
▼ その他の機材紹介記事
コメント
ラップって歌詞に注目されがちでうけど、実はそれを支える背景の音って大事ですよね。
だんだん上がって来る感じですごくいいです^^
ありがとうございます!調声と同じくらいアレンジも作り込んでます。(^^;)