VOCALOIDの調声の話です。
突然ですが、声に出して母音を「あ」から「い」にゆっくり変化させてみてください。その中間くらいで「え」の音を経過しているのがわかるでしょうか?
つまり「あ」⇒「え」⇒「い」という感じです。
この「あ」から「い」に変化する時、間に「え」が入るのを、VOCALOIDの調声で活用することができるのですね。
例えば、以下のように「あい」というフレーズがあったとします。
普通は上の画像ように打ち込むと思いますが、これだと「あ」から「い」への変化が急でストレート過ぎると感じる場合も・・・。
そこで、先ほどの《「あ」から「い」に変化する時は中間に「え」が入る》の原理を利用して、次のように打ち込みます。
間に短く「え」を打ち込むのですね。
すると、「あ」から「い」に移行する時に、短い「え」を経過することによって変化がスムーズに!
音符の長さや音域などにより、うまく行かない場合もありますが、試してみると良いかと思います。
ちょっと「え」が強調されるので、外国人っぽい感じの発音のニュアンスかも知れません。
で、その特性を活かして、英語を日本語ライブラリで打ち込む際にも使えます。
例えば「I talk」という言葉を日本語ライブラリで歌わせるとします。普通はこんな感じで打ち込むでしょう。
音素記号で書くと「a i t o k」ですね。
けど、実際「私」を意味する「I(アイ)」は「イ」って思いっきり言わないですよね。
そこで、《「あ」から「い」に変化する時は中間に「え」が入る》の原理を利用して、「い」と発音する前の「え」で止めます。下の画像のような感じです。
音素記号では「a e t o k」となり、日本語で書くと「あえとーく」になります。けどこの方が英語の発音に近いですよね?
最後に
ということで、この「え」の使い方ですが、ポイントは「え」が目立ちすぎないように短く打ち込むことです。
あと「え」のアクセントが目立つ可能性もあるので、アクセントは30%くらいまで抑えましょう。
聴感上は小さな違いですが(汗)こういう積み重ねで声に差が出てくるのではないかと思います。
あと「お」から「い」の間でも「え」は使える場合があります。逆で「い」⇒「あ」でに使ってみてもいいでしょう。ぜひ色々と試してみてください。
【著者:Mitchie M @_MitchieM】
コメント
お疲れ様です
スムーズじゃないとき口にするのは
重要ですよね!
夜独りでやりますから家族は
うるさいとか、気が狂ったとか思うそうで
声の出しすぎは注意ですね(笑)
おお~っ!
Mitchieさんの調声技術の一端ですね。
バラしちゃっていいんですか?
でもすごいです。
言語学や音声学的な知識も役立つんですねぇ。
方言なんかもこういう方法で研究できそうですね^^
直接関係はないけど、東北弁がフランス語に似てるという話に興味を持ってます。(^^;)