ものすごい傾斜の70mある一枚岩を鎖で降りる、栃木県鹿沼市にある岩山の名所「猿岩下り」。
自分は5月に岩山に行ってたどり着けなかったのですが(汗)
▼ 参考記事:
そのリベンジをしに本日(2015年12月22日)行ってきました!
地図はこちら。
猿岩下りは岩山山頂の近くにあります。
で、これが猿岩下りの始点。この先の見えない傾斜である!
結果、無事猿岩を下れたわけですが、こんな腕力を使う鎖場は経験したことがなかったです。なので、初めて行く人が何の情報もなしに挑戦するのはやはり危険だと思いました(中級者以上は除く)。
ネット上には「妙義より大変」「傾斜がほぼ垂直」「腕力がないと無理」「滑落するとドクターヘリが飛んでくる」などなど様々な情報が載っていて結構ビビるのですが、今回自分が猿岩下りを体験して「これだけは挑戦する前に知っておいた方が良い」と思われる事を勝手にQ&A形式にまとめてみました。
自分はそれほど岩場経験は多くないのですが、素人目線で猿岩に行く前までに自分が疑問に思っていた事などを、初級者向けにまとめてみました。
体力や感じ方には個人差はあると思うので、参考程度にして頂ければと思います。危険な場所な事には変わりないので、最終的には自己責任のもと判断してください。
猿岩下りに挑戦する前に知っておいた方が良い事 Q&A
Q.1 鎖場の長さはどれくらいですか?
A.1 長さは70mほどでらしいですが、自分も降りるのに必死で本当に70mなのかよくわかりませんでした(汗)鎖の本数は上から下まででだいたい7本くらいです。
Q.2 鎖場を下っていて途中で、体力的に、または技術的に無理だと感じた時はどうすればいいですか?登って引き返さなければいけないのですか?
A.2 これは自分も疑問だったのですが、鎖場にはそこに沿った形で横に一応徒歩で下っていける道らしきものがあります。なので途中で鎖場をギブアップすることはできますが、それなりにきつい傾斜の道ではあるので注意が必要です。
Q.3 鎖場の傾斜がほぼ垂直って本当ですか?
A.3 個人的には「垂直」ではないかと。(^^;) ただ相当角度はありますし、実際ほぼ垂直な箇所もいくつかあります。下の写真の傾斜はまだいい方かと・・・。
Q.4 岩には足がかりがなく滑るって本当ですか?
A.4 足がかりについては全くないわけではありません。なので、しっかりとした足がかりのある場所では一時的に休めたりはします。しかし、ない場所の方が圧倒的に多いです。
また岩は鎖などで削られて通常時でも結構滑るのですが、凝灰岩なので水分を含むとさらに滑ります。もし岩が濡れていたらやめるようにしてください。また、猿岩は北斜面なので、苔の生える時期も避けた方が良さそうです。
Q.5 腕力がないと難しいですか?
A.5 自分も腕力がない方ですが、かなり腕の力は使います。足がかりがあまりないので、体重の多くを腕力で支えるような形になります。しかし岩を一気に下まで降りるのではなく、鎖を持ち替える場所などでは途中休めるので(後続に人がいなければ)、休憩しながら降りる事は可能です。
Q.6 鎖を持つのは素手で大丈夫ですか?
A.6 自分は最初素手で降りたのですが、結構緊張して手に汗をかいてきて、鎖がすべるようになったので最終的にグローブをはめました。これについては人それぞれなので何とも言えませんが、もし着用する場合、手袋ではダメです。ちゃんと手首のあたりを固定できる登山用のグローブを使いましょう。
Q.7 安全確保のための器具は必要ですか?
A.7 自分は簡易チェスト・ハーネスを使いました。それに60cmのスリングをハーネスの穴に通し、2つ折りにして30cmの長さにして、その先にカラビナを付けて鎖にかけながら降りました。
万が一滑落した時に、鎖の下の支店で止まるような措置ですので、安心はできませんが、無いよりは精神的に楽になり、落ち着いて降りれるのではないかと思います。
Q.8 どの程度の技術力があれば降りれますか?
A.8 自分は三点支持と、しっかり鎖を握って体を岩から離すことくらいの知識で臨んだのですが、その他にも安全に鎖場を降りるためのテクニックはあると思うので、素人の自分からは発言は控えたいと思います(汗)ただ、先ほど述べた、簡易チェストハーネスを使う場合、その作り方や、カラビナの使い方についてはちゃんと知っておいた方が良いです。
ということで、こんな感じですが何か参考になれば幸いです。とにかく万全の準備をして、天気の良い日を選んで挑戦することをオススメします!また、自分には無理だと思ったら、始める前に安全なな下山ルートを降りる判断をする事も大切です。
▼ となりの栃木市に関連するこんな記事も書いてます。
【著者:Mitchie M @_MitchieM】
コメント
すごい傾斜ですね!
そして腕力かなり必要そうです。
私はスキーをするので急斜面には慣れていますが、それでも岩場って凄みを感じます。
落ちたら死にますね。
ほぼ間違いなく。
こういう場所はMitchieさんの記事だけで楽しみたいと思います(^_^;)
スキーもですが、斜面て下から見るより上から見た方が怖いですからね。(^^;)
行った気分にさせてくれる
毎度良い内容です!
読んでて興奮できる
三点支持は基本ですが、焦ると…
甘くみて力まかせで次へ移ると…
…怖い思いをしたのを思いだします
自分は今のところ怖い経験はしてないので、この先油断しないか心配です。(>_<)
こんなルートが日本の低山にあるのとは知りませんでした。70m最大傾斜角90度の鎖場ですか。へたに鎖が付いているいるぶん、皆さん判断するのに戸惑いそうで、いやらしいですね。もし私なら怖いので迷わず、クライミングギアとロープを使って、懸垂下降になってしまいます。本格的なクライミングルートでも、このようにロープを使うかどうか判断に迷う場合がありますが、ベテラン クライマーでも滑落して亡くなる場合があり、一度このケースで救助したことがあります。(;^ω^) Mitchieさん、お疲れさまでした。
ロープ技術があれば安全な方法で下降できるのですが、その技術が自分にはないので、今後地道に勉強したいと思ってます。(^^;)
Mitchieさんこんばんは(*^▽^*)
そして猿岩下りリベンジおめでとうございます!
70mって新国立競技場の高さ…マンション17階くらいですよね
ほぼ垂直とか、そんなところ重力に抗うだけの腕力がなければアウトですやん
(Mitchieさん案外細マッチョ?)
その昔、アウトドア好きな先輩のパパさんに
『頭じゃなくて手に覚えさせなさい。』と教わり
毎晩寝る前にロープ弄ってたこと思い出しました(*´∀`)
どうもです。地上からの高さじゃないからそれ以上に高く感じるのです。(^^;)
こんにちは。
ちょっと古めの記事ですが、自業自得とはいえ以前ひどいめにあったのでコメントさせて頂きます。
同じく栃木県鹿沼にある三峰山の周回コースは修験の場所で、当時初心者で調べもせず三山参道とだけ書いてある鎖を降りてしまったのです。
ところが下には道らしきものはなく、壁山肌に15cmくらいの段があるだけで草に捕まって水平移動するような場所でした。
泣きながらなんとか抜けられましたが、うかつなことはしてはならないと思い知りました。
死亡事故もおきた場所だったらしいです。
本当に気をつけた方がいいですね。
三峰山は自分も以前から行ってみたいと思ってるのですが、低山ながら危険箇所があるみたいですね!
お互い気をつけて登山を楽しみましょう!