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EDMでよく聴くノイズ・スイープ音の作り方と、シンセ4機種聴き比べ

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EDMでよく聴く音といえば「ノイズ・スイープ」。これは文字説明すると、曲が盛り上がりきったところで、風のような「シュー!」って音がするアレです。わかるかな?(^^;)

で、シンセでこの音を作るのはとても簡単なので、その作り方を紹介したいと思います。

けど機種によって結構音の違いが出やすいのですよね。なので、その比較についても見てみます。

ノイズ・スイープ音の作り方

音の作り方を簡単に説明すると以下のような感じになります。

  1. オシレータにホワイトノイズを選択。ボイス数を上げられる場合は2にして、音像を広げる
  2. ホワイトノイズにかける、フィルター1とフィルター2をバンドパスに設定。レゾナンスを上げる。ドライブのパラメータがある場合は、値を上げて音を強くする。
  3. フィルターのエンベロープをディケイ長め、サスティンを0に設定。バンドパスが高い周波数から低い周波数に動くようにする。
  4. コンプで音量を揃えて、ディレイとリバーブで音を広げ、厚みを出す。

と、こんな感じ。

ちなみにフィルターを2つ使っているのは、それぞれ設定を別にして、音に厚みを出しているからです。

比較的簡単に作れるので、シンセに慣れていない方は音作りの練習にも最適です。下の画像を参考に作ってみてください。

ちなみに、この作り方はLennarDigitalの「Sylenth」のプリセットを参考にしました。

このSylenthはノイズ・スウィープの音が本当に良いので、この音に近づけてみるべく、他の機種でも同じ音を作ってみた。以下でその比較を述べてみます!

ノイズ・スイープ音の比較

とりあえず音源をSoundCloudにアップしてみましたので、こちらを参考にしてみてください。

順番に、LennarDigital Sylenth、Apple Alchemy、Apple ES2、Native Instruments Massiveです。

で、それぞれのシンセについて書いていきます。

LennarDigital Sylenth

まずは、参考元のLennar Digital Sylenthの音を解説。

Lennar Digital Sylenth

これは実に心地良い音です!音の出だしから最後までフィルターのかかり方と、エンベロープのカーブが素晴らしく、とても存在感のある音になってます。内臓のエフェクターも優秀なのですよね。

以下はこの音に近づけた他の機種の音を紹介。

Apple Alchemy

Apple alchemy noise sweep

まずは、最近 Logic Proに標準搭載となった、Appleの「Alchemy」。

正直、初めてちゃんとシンセっぽい使い方をしました。(^^;) まず「オシレータのホワイトノイズどこ?」というところから始まったのですが、まだ扱いに慣れてません。

ノイズスイープの音はというと、バンドパスが何種類かあるので、設定によってはかなり、良い音ができると思います。

けど、やはりフィルターのかかり方とエンベロープのカーブについてはSylenthに軍配が上がりますね。個人的にはもう少し突き詰めたいのですが、こればかりやっていられなしので・・・(汗)

音は派手目です。エフェクターも充実しているので、かなり自由な音作りができそうですね。

Apple ES2

Apple es2 noise sweep

こちらもLogic Proに標準搭載されているシンセ、ES2です。

かなり古いソフトシンセなのであまり期待してなかったのですが、予想に反して音自体はSylenthに近いように思いました。ただ、エンベロープが直線的なので、音の減衰後がイマイチな印象。

バンドパスは一つのフィルターにしか設定できないので、もう一つはローパスでやっています。あと、エフェクターは内臓していないので、外部のプラグインで処理しました。

それほど存在感のある音ではないですが、音数の多いオケの中ではかなり使えると思います。

Native Instruments Massive

Native Instruments Massive noise sweep

今回、結構期待していたもののイマイチだったのが、Native Instrumentsの「Massive」。個人的に多用する音源なので好きなのですが、意外とノイズ・スイープには向いてませんでした(汗)

まずホワイトノイズのボイス数を増やして音を広げられないという・・・。そして、フィルターのかかり方がSylenthに比べるとあまり気持ちよくないのですよね。(^^;)

まぁ元々Massiveはダブステップのシンセとか、デジタルっぽい音を得意とするので仕方がないかな・・・。

ただ、エンベロープのカーブは良い感じなので、フィルターのかかり方の違いですかね。バンドパスの幅もいじれるので、それをうまく設定したらもう少し良くなるかも?

自分の音作りの設定にも問題があるかと思いますし、 “Sylenthに比べて”ということですので念のため。(^^;)

まとめ

単純なノイズにフィルターをかけただけの音でもこんなに違うんだな、と改めて思いました。個人的に扱うソフトを増やしたくないので、このような事をやったのですが、やはりSylenthは音が良いという結論です。(^^;)

【著者:Mitchie M @_MitchieM

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コメント

  1. 夢幻キリコ より:

    いろいろ試すのが一番なんでしょうが、お金と時間がかかりますよね(^_^;)
    スウィープ音にもこんなに違いが出るとは…
    ほんと音作りって奥が深いですよね。

  2. だーまえ より:

    いつも楽しく拝見しています。

    質問なのですが、私のSylenthのプリセットでは音が上昇していきます。
    Mitchieさんの様に鳴らしたいのですが、どの様な設定をすれば宜しいでしょうか…?
    (今はオーディオデータに変換して反転させて使っています)

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