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Logic Pro

Logic Proに新搭載されたVintage EQの音の傾向を調べてみた

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先日のLogic Pro 10.4アップデートで新たに追加された3つのVintage EQ、「Vintage Console EQ」「Vintage Graphic EQ」「Vintage Tube EQ」。

これらを少々いじってみたところ、このEQは音を通すだけでも音色が変わるようなので、その音の変化の傾向を調べてみました( ちなみに、この音の変化についてはEQ自体というより「Output Model」のパラメータによるようです)。

Logic Pro付属の「Test Oscillator」を使用し、サイン波を各EQに通して、音の変化をアナライザーで見てみます。

テストオシレータ

オシレータの信号は以下の3つでテストしてみました。

  • 周波数:1kHz、音量:-12dB
  • 周波数:1kHz、音量:-6dB
  • 周波数:150Hz、音量:-12dB

以下に結果を書いて行きます。

Vintage Console EQ

まずは「Vintage Console EQ」です。

vintage console eq

「IN」も「EQ」もオフにして、OUTPUTの「DRIVE」も0にしておきます。

では、周波数:1kHz、音量:-12dBの信号を入力してみます。次のようになりました。

vintage consople eq

2kHzと3kHzに倍音が付加されているのがわかります。Vintage EQは音を通すだけでもこのように音が少し変わるのですね。

なので、音をまったく変化させずにバイパスする場合は、「IN」ボタンをオフにするのではなく、プラグイン自体をバイバスする必要があります。

では次に「Test Oscillator」音量を-6dBにしてみます。こうなりました。

vintage console eq

歪みっぽい音が加わったのがわかります。このように入力する音量が大きいと、歪みが多く加わるようなので、EQ前の音量も大事そうです(OUTPUTパラメータの「DRIVE」の量にも関連してる)。

では最後に周波数 150Hz、音量 -12dBで見てみます。

vintage console eq

こちらは特に大きな音の変化はなさそうです。

Vintage Graphic EQ

続いて「Vintage Graphic EQ」です。

vintage graphic eq

「IN」はオフ、OUTPUTの「DRIVE」も0にしておきます。

では、周波数 1kHz、音量 -12dBでテスト。

vintage graphic eq

こちらは2kHzの倍音が付加されたのがわかりますが、「Vintage Console EQ」ほど倍音の付加は大きくないですね。

続いて、周波数 1kHz、音量 -6dBでテスト。

vintage graphic eq

こちらも歪みっぽい音が加わりましたが、「Vintage Console EQ」ほどではありません。

最後に、周波数 150Hz、音量 -12dBでテスト。

vintage graphic eq

300Hzに倍音が付加されてます。このように「Vintage Graphic EQ」は低域でも倍音が付加されるようです。

Vintage Tube EQ

ラストは「Vintage Tube EQ」です。

vintage tube eq

こちらも「IN」はオフ、OUTPUTの「DRIVE」も0にしておきます。

では、周波数 1kHz、音量 -12dBでテスト。

vintage tube eq

こんな感じで、倍音の付き方は他の2つのEQに比べると大人し目ですね。

次は、周波数 1kHz、音量 -6dBでテスト。こうなりました。

vintage tube eq

他の2つのEQに比べ、「Vintage Tube EQ」は歪みっぽい感じは少ないのが特徴かと。

最後に、周波数 150Hz、音量 -12dBでテスト。

vintage tube eq

300Hzと450Hzの倍音が付加されてます。このことから、「Vintage Tube EQ」は低域〜中低域がファットになるEQと言えるかと思います。

まとめ

ということで、3種類のEQの音の変化を見てきたわけですが、音の傾向としては、高域の倍音を強調したい場合は「Vintage Console EQ」、低域の倍音を強調したい場合は「Vintage Tube EQ」かな?という印象です。「Vintage Graphic EQ」はその中間的な感じかと。

まぁメインであるEQのかかり方もそれぞれ違うと思うので、それも含めEQ選択の参考になれば幸いです。

ちなみに最初にも述べましたが、これらの音色変化は、「Output Model」のパラメータによるものです。なので例えば、「Vintage Console EQ」で「Output Model」の「Silky(Tube EQ)」を選べば、「Vintage Console EQ」でも「Vintage Tube EQ」の倍音の付き方になります。その点をご注意ください。

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Mitchie M のコメント:

 

倍音が付加されるEQは今までLogic Proにはなかったのでありがたいですね!

 

【著者:Mitchie M @_MitchieM

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コメント

  1. こういうのって再生されるスピーカーの性能にも左右されすですね。
    ほんとDTMは奥深いなぁ(*^_^*)

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